義経第29回「母の遺言」

今週もおじゃるおじゃるの法皇サイドがパワー全開。

  • 国司に推挙*1された者の中に義経の名がないことに気付き後白河法皇(平幹二朗)、丹後局(夏木マリ)、平知康(草刈正雄)の悪代官三人集がヒソヒソおじゃるおじゃる。
  • 「御意」の草刈正雄さんに本日の渋いランキング一位。
  • あいかわらず棒読みの一条様(蛭子能収)に萎え。
  • 維盛(賀集利樹)様人知れず死んじゃったー!何その地味な退場劇。母*2経子(森口瑤子)の伝える衝撃の事実!宗盛様はまたも「お、俺のせいですかね、そんなことないよね?ね?」と期待通りの反応。あんた最高だ。
  • 宗盛様は愛すべきへたれ。維盛様は可哀想なへたれだったなー。南無。
  • 代わり資盛(小泉孝太郎)が奮起。今まで全くといっていいほど見せ場なかったからな。
  • 任官が未だに無いことに憤る義経サイド(特に弁慶)。全ては策略ですよ。楽観してる場合じゃないよ次郎(うじきつよし)さん。頼朝(中井貴一)側からは義経の人気を不安視され、法皇側からは頼朝サイドに横たわる溝を大きくして弱体化するためのコマとして利用される。政略の渦に飲み込まれますよ。罠です!(地球防衛軍)
  • 遺言は嘘と言う事を明子(あきらけいこ)(夏川結衣)に告白する時子(松坂慶子)。嘘を付いた祟りではないかと心配する時子に対し「それは言霊です」として秘密を二人で守ろうと励ます明子。なんて詭弁だ。嘘は嘘ですから!
  • 義経(滝沢秀明)、ついに検非違使左衛門少尉に任命。頼朝からではなく、法皇から。罠だ。しかも断れない罠だ。どうしようもないよこれ。明らかに相手が悪い。
  • これを受けて常盤御前(稲盛いずみ)が義経を心配して動く。「二度と屋敷を訪ねるな」と言った手前、おおっぴらに忠告しには行けないと葛藤しながら「九郎に会いたい」と本音がポロリ。このポロリ具合が素晴らしい。その後「しまった」と気付きながら「いえそれは」と義経と会うことを拒否する常盤。素直になかなかなれません。
  • 法皇の罠には頼朝も政子(財前直見)も「明らかな敵対」とイライラ。「何ゆえ事が見えぬのか」先週の義高騒動といい、頼朝のイラ指数が徐々に上がってますよ。
  • 再び御家来集の憤り佐藤継信宮内敦士)「何かあったのじゃ」弁慶「何かとはなんだそれは!」継信「……分からぬ!!」俺脱力。
  • 奥方出た!強制見合いならぬ強制結婚。相手は河越重頼の娘「萌(尾野真千子)」。さあこれで三角関係が四角関係に発展。どろどろ。これについてはまた次のエントリで。
  • 静ちゃん(石原さとみ)は常に引きの一歩。静が引けば引くほど義経は追っかける。引いて引いて引いてたまに押す。さては男心を分かってるな。静……恐ろしい娘!「静には、側にいてもらいたい」この台詞を引き出すのも「計算通り」。障害がありますよとの告知も忘れず男を燃やす。
  • 法皇様と頼朝とが縦の従属関係という観念が捨てられない義経。ほんとは横(潜在的敵対)関係なのに。
  • ついにやってきた常盤様。現実の裏表を諭す常盤。自分の身に起こったことがことだけに*3説得力抜群。「今のそなたはあの時分の母と同じ身の上に思えて気がかりじゃ」「密やかな謀や企みの渦巻く中では綺麗事だけでは生きてゆけぬぞ」「くれぐれも身の処し方を誤ることの無きよう 物事を見定めよ 表もそしてその裏も 見極めよ!善も悪も鎌倉も法皇様をも!」もうこの長台詞には痺れたね。母上にしたいランキング第一位ですよ。
  • うわー、着物も相まって、義経邸から去る常盤のシルエットが半透明に見える!不吉不吉!
  • 法皇側からの使い。「判官殿にも」ああ、判官になったから呼び方も変わったのね。
  • ついに訪れた常盤の死。最後までナイス演技稲盛さん。回想フラッシュバックがグッと来ます。
  • 来週も法皇のクソッタレ演技が全開のよう。爽快感の無い政治劇がどんどん展開しそうです*4。史実通りだが、この展開は微妙にフラストレーションが溜まるな。

*1:漢字違うかも

*2:経子は後妻のため実の母ではないけど

*3:夫を殺した側の清盛に身を任すなど

*4:それはそれでよいんですけど